International Breast Magnetic Resonance
Consortium(IBMC)trialによれば,乳癌のハイリスクを抱える女性において,マンモグラフィで見逃した腫瘤の正確な診断にMRIが役立つとのことである.IBMCは,マンモグラフィとMRIという
2 つの乳癌スクリーニング方法の比較検討を行った,初めての国際的多施設共同研究である.発表者であるUniversity
of Washington Medical CenterのConstance D Lehmanは,「遺伝子学的に乳癌を発症しやすい女性やマンモグラフィ上,高濃度乳腺(dense
breast)を呈する女性を含めた,いわゆるハイリスクの若年女性における乳癌の発見率向上に寄与するスクリーニング方法を確立するのがIMBC
trialの目的である」と述べている.
Lehmanによれば,ハイリスク群のなかでも特定の群では,50歳までに乳癌を発症する確率が50%に及ぶという.マンモグラフィは一般女性の乳癌の発見には非常に有効であるが,高濃度乳腺における描出能は低い.一方,遺伝子学的なハイリスク群では乳癌の発症年齢が低いので,高濃度乳腺を有している可能性が高い.
IBMC trialでは,少なくとも生涯発症危険率25%と考えられる367人の女性(年齢25歳以上,平均45歳)について,MRIとマンモグラフィおよび乳房触診検査を施行した.その結果を統計的に解釈すると,13施設でMRIはハイリスク群の女性について1,000人中11人の乳癌を発見できるのに対し,マンモグラフィは1,000人中
3 人の乳癌しか発見できないとのことである.また,マンモグラフィでも乳房触診検査でも異常を指摘できず,MRIのみで乳癌の可能性を指摘された
6 人の女性について生検を施行したところ,3 人に乳癌が発見された.
「MRIが平均的なリスクを有する女性において,マンモグラフィ検査に追加するべき検査かどうかは分からないし,乳癌の発見に非常に有効な手段ではあるものの,MRIも完璧な検査ではない.しかし,MRI上疑わしいとされた部分が正常であることもあるものの,こうした部分について生検を行う価値はある」と,Lehmanは述べている.
RSNAのサイトで関連画像をご覧になることができます.
http://www.rsna.org/rsna/media/pr2004/pr_international_trial2.html